昼夜間人口比とは「昼と夜の人口のバランス」
昼夜間人口比とは、夜間人口に対して昼間人口がどれだけあるかを表す数字です。総務省の国勢調査では、夜間人口を100としたときの昼間人口の値を「昼夜間人口比率」として公表しています。
昼間人口は、住んでいる人の数から、通勤・通学で外へ出る人を引き、外から入ってくる人を足して求めます。国勢調査の昼間人口には、買い物客や観光客は含まれません。そのため繁華街では、実際の昼間の人出は昼間人口よりさらに多くなります。なお、夜間人口は国勢調査の常住人口と同じで、ふだん住んでいる場所で数えた人口のことです。夜にその場所にいる人の数を実際に数えたものではない点に注意しましょう。
- 昼間人口 = 夜間人口 − 流出人口(通勤・通学で外へ出る人)+ 流入人口(通勤・通学で入ってくる人)
- 昼夜間人口比率 = 昼間人口 ÷ 夜間人口 × 100
出典:総務省「国勢調査」の用語の定義。
昼夜間人口比の見方:1倍を基準に読む
昼夜間人口比は、1倍(100%)を基準に読みます。1倍を大きく上回る場所はオフィス街や繁華街で、平日昼間の需要が強くなります。1倍を下回る場所は住宅地で、夜や休日の需要が中心になります。
商圏カルテでは、半径500mの昼間就業者数と居住人口の比から、商圏を4つのタイプに分けています。タイプが分かると、どの時間帯に、誰を相手に商売をするかが見えてきます。詳しくは商圏タイプの解説をご覧ください。
| 昼夜間人口比 | 商圏タイプ | 主な客と需要 |
|---|---|---|
| 0.8倍未満 | 居住者型 | 住民が中心。夜・休日の生活需要 |
| 0.8〜1.5倍 | 混在型 | 住民と就業者が半々。時間帯で客層が変わる |
| 1.5〜3.0倍 | 就業者型 | 平日昼の就業者が中心。ランチ・仕事帰り需要 |
| 3.0倍以上 | 来街者型 | 働く人・買い物客・観光客が集まる繁華街 |
実例:京都・梅田・三宮の昼夜間人口比
繁華街の昼夜間人口比は、1倍を大きく上回ります。半径500mで測ると、京都駅前(京都タワー周辺)は6.02倍、神戸・三宮は6.81倍、大阪・梅田は30.72倍でした。3か所とも来街者型です。
梅田は居住人口3,318人に対し、昼間就業者数が101,938人です。住民向けの商売はほぼ成り立たず、働く人と訪れる人をどう取り込むかが勝負になります。同じ来街者型でも、三宮は居住人口が8,539人と比較的多く、住民の需要も一定あります。
お金の使われ方にも違いが出ます。半径500mの決済データで飲食に回ったお金の割合を見ると、三宮は16.34%で全国平均の14.0%を上回りました。一方、京都駅前は5.9%、梅田は4.12%にとどまります。昼夜間人口比が同じくらいでも、街の使われ方は別物です。数字を1つだけで判断せず、組み合わせて読むことが大切です。
| 地点 | 居住人口 | 昼間就業者数 | 昼夜間人口比 |
|---|---|---|---|
| 京都駅前(京都タワー周辺) | 4,641人 | 27,925人 | 6.02倍 |
| 大阪・梅田 | 3,318人 | 101,938人 | 30.72倍 |
| 神戸・三宮 | 8,539人 | 58,142人 | 6.81倍 |
出典:総務省「国勢調査」「経済センサス」をもとに商圏カルテで集計。
出店判断での使い方と注意点
昼夜間人口比は、営業時間・メニュー・価格帯を決める手がかりになります。就業者型ならランチと平日の営業が柱になり、土日は客が減りやすくなります。居住者型なら夕方以降と休日が柱です。混在型は、昼は就業者、夜と休日は住民と、時間帯で客層が入れ替わるため、時間帯ごとにメニューや人員を変える工夫が効きます。
注意したいのは、市区町村単位の値と、店の周りの値が大きく違うことです。市全体では1倍前後でも、駅前の半径500mだけを見ると数倍になることは珍しくありません。必ず候補地の周辺で測った値を使いましょう。
また、国勢調査の昼間人口は通勤・通学だけを数えた値です。観光地や大型商業施設の近くでは、買い物客や観光客の分が反映されません。こうした場所では、前面道路の通行量や、平日・休日、昼・夜の人の流れを合わせて確認すると、実際の人出に近づけます。
商圏人口と合わせて見ると、規模と性格の両方が分かります。
候補地の昼夜間人口比を調べる
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