学習塾の商圏調査は「子どもが通える範囲」から決める
学習塾の商圏は、子ども自身が通える範囲で決まります。小学生・中学生は徒歩や自転車で通うことが多く、徒歩・自転車10〜15分程度が目安です。
高校生向けや大学受験向けの塾は、電車で通う生徒が増えるため、駅を中心に商圏が広がります。送迎が多い地域では、車10分程度まで見ておきます。範囲の考え方は商圏の範囲の決め方で解説しています。
到達圏の人口は、範囲で大きく変わります。京都タワー周辺の例では、徒歩10分圏10,532人、自転車10分圏139,030人でした。自転車で通う中学生を想定するなら、自転車圏の人口と年齢構成を見ることが大切です。
| 対象 | 主な通塾手段 | 重視する指標 | 商圏の目安(経験則) |
|---|---|---|---|
| 小学生 | 徒歩・自転車・保護者の送迎 | 子育て世帯の数、学校からの動線 | 徒歩・自転車10分程度 |
| 中学生 | 自転車・徒歩 | 対象年代の人口、中学校の位置 | 自転車10〜15分程度 |
| 高校生・大学受験 | 電車・自転車 | 駅の利用者、駅からの動線 | 駅を中心に電車20〜30分 |
| 郊外の地域 | 保護者の車の送迎 | 自動車10分圏の人口、停車のしやすさ | 車10分程度 |
目安は一般的な経験則です。学区・地域の交通事情・塾の形態(集団・個別)で変わります。
学習塾の客層:子育て世帯と年齢構成を見る
学習塾の客層は、子ども本人と、費用を払う保護者です。商圏調査では、対象年代の子どもがいる世帯の厚みを確かめます。
商圏カルテの「住んでいる人」ページでは、年齢構成・世帯構成・住居を確認できます。京都タワー周辺の例では、1人世帯が73.3%、借家が74.2%でした。単身世帯が中心の街は、子育て世帯が少ない可能性が高く、学習塾の商圏としては慎重な確認が必要です。
年齢構成のより細かい数字は、総務省「国勢調査」の小地域集計でも確認できます。政府統計の総合窓口 e-Statで、町丁目ごとの年齢別人口を調べられます。調べ方は国勢調査の解説も参考にしてください。
保護者の年収も、授業料を考える手がかりになります。商圏カルテの「年代・年収の全国平均との比較」では、決済者の年収構成を全国平均と比べられます。年収構成が違う地域では、選ばれやすい価格帯やコースも違うと考えられます。
年齢構成を見るときは、今の対象学年だけでなく、数年後に対象になる年代も確かめます。小学生の多い地域は、数年後に中学生向けの需要が増えると考えられます。開業後の生徒数の見通しを立てる材料になります。
出典:総務省「国勢調査」、政府統計の総合窓口 e-Stat
学習塾で見る時間帯:夕方〜夜と帰り道
学習塾は、夕方から夜に人が集まる業態です。授業が終わった後の帰り道が暗くないか、人通りがあるかは、保護者が塾を選ぶときに気にするポイントです。
商圏カルテの「時間帯」ページでは、平日・休日 × 昼・夜の人の流れを比べられます。夜の人の流れがある程度ある立地は、帰り道の安心感につながります。ただし繁華街の夜の人通りは、保護者に好まれない場合もあるため、現地で周りの店の種類を確かめてください。
送迎の車が停まれるかも大切です。前面道路の車の通行量(台/分)が多い道では、一時停車が難しくなります。現地確認チェックリストで、停車できる場所を確かめておきます。
季節による変化も意識します。講習期間や受験前は授業時間が延び、帰りが遅くなりがちです。夜の人の流れと、現地の街灯・交番・コンビニの位置を確かめておくと、保護者への説明にも使えます。
休日の人の流れも確かめます。土日に授業や自習室を開く場合は、休日に建物の周りの人通りが極端に減らないかを見ておきます。人通りが少なすぎると、保護者が安全面を心配する場合があります。
学習塾の立地チェック項目と目安
学習塾の立地は、子育て世帯の厚み・通いやすさ・安全の3つで判断します。表の目安は経験則で、合否の基準ではありません。
建物の条件も確かめます。教室を2階以上に置く場合は、階段の安全性と、入口が通りから見えるかを確認します。生徒が集まる時間帯に、建物の前に人がたまっても通行の邪魔にならないかも大切です。
| チェック項目 | 確かめ方 | 目安(経験則) |
|---|---|---|
| 対象年代の人口 | 年齢構成・世帯構成を見る | 対象学年の子どもがいる世帯が通塾圏に多いこと |
| 学校・駅からの動線 | 地図と現地で通学路を確認 | 学校や駅から自宅への帰り道の途中にあること |
| 夜の帰り道 | 時間帯ページと夜の現地確認 | 街灯があり、人通りが途切れないこと |
| 送迎のしやすさ | 前面道路の車の通行量と停車スペース | 短時間でも安全に停車できる場所があること |
| 駐輪スペース | 現地で確認 | 自転車で来る生徒の数に見合う広さ |
| 競合 | 近隣の塾の数と形態を確認 | 集団・個別・映像授業などの形態ごとに数える |
目安は一般的な経験則です。
学習塾の立地選びでよくある失敗パターン
学習塾の失敗は「駅前で目立つから」と決め、子どもの通いやすさを見ていないときに起こりがちです。代表的なパターンを挙げます。
これらの失敗の多くは、保護者の目線で立地を見ていないことから起きます。子どもの通いやすさと保護者の安心感の両方を、数字と現地の確認で確かめてください。
- 駅前の繁華街に出したが、保護者から夜の帰り道を心配されて入塾につながらなかった。
- 人口は多いが、単身世帯が中心で子どもが少ない街だった。
- 対象中学校の通学路と反対側に出してしまい、生徒の目に入らなかった。
- 送迎の車が停められず、近隣とのトラブルになった。
- 近くの塾の形態を調べず、同じ個別指導の塾が集中している場所を選んだ。競合の見方は競合調査のやり方を参考にしてください。
学習塾の候補地を商圏カルテで確かめる
商圏カルテは、住所を入れるだけで、年齢構成・世帯構成・住居、徒歩・自転車・自動車の到達圏人口、平日・休日の昼夜別の人の流れ、前面道路の歩行者・車の通行量をPDFにまとめ、24時間以内にメールでお届けします。
はじめての1回は無料でフル版をお試しいただけます(1社1回まで・自動課金なし)。教室の候補地をいくつか比べるときの、最初の材料としてご活用ください。詳しくは商圏カルテのページをご覧ください。

