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小売店・物販店の商圏調査

小売店・物販店開業の立地選びで見るべき商圏のポイントを解説。最寄品・買回り品別の商圏の範囲の目安、客層と決済者の居住地、通行量と時間帯、業態判定の読み方、チェック項目の表、よくある失敗パターンとFAQをまとめました。

結論

小売店・物販店の商圏調査とは、扱う商品を買う人が、候補地の周りにどれだけ住み、通り、どこから来ているかを確かめる調査です。日用品などの最寄品は徒歩・自転車圏、衣料や雑貨などの買回り品は電車・車で来る広い範囲が商圏になります。居住人口と到達圏人口、前面道路の通行量、決済者の年代・年収と居住地、業態判定を確認します。

執筆・監修:株式会社ターコイズ 商圏カルテ編集部|最終更新:2026.10.15

小売店の商圏調査は「最寄品か買回り品か」で範囲を決める

小売店の商圏は、扱う商品の種類で大きく変わります。毎日のように買う最寄品(食品・日用品など)は近くで買われ、比べて選ぶ買回り品(衣料・雑貨・家電など)は遠くからでも買いに来てもらえます。

最寄品中心の店は、徒歩5〜10分・自転車10分程度が目安です。買回り品や専門品は、電車や車で20〜30分以上の二次商圏・三次商圏まで広がります。商圏の段階については一次商圏・二次商圏・三次商圏で解説しています。

商圏の広さは、品ぞろえの深さとも関係します。品ぞろえが深い専門店ほど遠くからも来てもらえますが、そのぶん広い範囲の人に知ってもらう工夫が必要です。立地と販促はセットで考えてください。

小売店の商品タイプ別・商圏の考え方
商品タイプ例重視する指標商圏の目安(経験則)
最寄品食品、日用品、医薬品・化粧品の一部居住人口、徒歩・自転車の到達圏人口徒歩5〜10分・自転車10分程度
買回り品衣料、雑貨、家具、家電自動車・電車の到達圏人口、決済者の年収車・電車で20〜30分程度
専門品・高額品ブランド品、趣味の専門店決済者の居住地、年収1,000万円以上の比率広域(三次商圏まで)
土産・観光向け土産物、名産品決済者の居住都道府県、休日の人の流れ来街者の動線上

目安は一般的な経験則です。品ぞろえ・価格帯・駐車場の有無で変わります。

小売店の客層:住んでいる人と、買いに来る人

小売店では、商圏に住む人と、実際に買いに来る人が一致しないことがよくあります。特に駅前や繁華街では、住民より通勤客や観光客の買い物が多くなります。

商圏カルテの「お客はどこから来ているか」ページでは、決済者の居住都道府県が分かります。京都タワー周辺では、京都府20.7%、東京都19.4%で、地元が3割未満の広域型でした。この立地では、地元の生活用品より、来街者向けの商品が合いやすいと読めます。

業態の向き不向き判定も参考にします。京都駅前の判定は、総合小売・コンビニが◎、その他小売が△、アパレルが×でした。同じ小売でも、業態によって相性が分かれる点に注意してください。決済データの読み方は決済データで分かる客層とお金の流れで解説しています。

住民の構成も、品ぞろえを考える手がかりです。京都タワー周辺は女性比率54.8%、1人世帯73.3%でした。単身者が多い街では、少量パックや1人分の商品、短時間で買える売り場づくりが合いやすいと考えられます。

商圏カルテで小売店が見るべきページ

小売店の商圏調査では、人口・通行量・お金の流れの3つを組み合わせます。商圏カルテでは、次のページを確認します。

物販は、店頭のショーウィンドウや商品の見せ方で入店が決まる業態です。前面道路の歩行者が多い面に店頭を向けられるかは、物件選びの段階で確かめておきます。京都タワー周辺の南面は平日10.40人/分、休日12.55人/分で、休日に人が増える面でした。

小売店の商圏調査で見る商圏カルテのページ
ページ見る指標小売店での使い方
到達圏徒歩・自転車・自動車の5・10・20・30分圏の人口商品タイプに合った範囲の人口を数える
前面道路の通行量歩行者 人/分・車 台/分(道路の面ごと)入口・ショーウィンドウの向きを決める
お金の使われ方業種別の売上構成と全国平均の比較その街で小売にお金が向かうか
お客はどこから来ているか決済者の居住都道府県地元型か広域型かを読む
誰がいくら使っているか業種別の決済者の年代・性別・年収品ぞろえと価格帯を合わせる
業態の向き不向き判定総合小売・その他小売・アパレルなどの◎○△×業態ごとの相性を確かめる

京都タワー周辺の例では、徒歩10分圏が10,532人、自転車10分圏が139,030人、自動車20分圏が649,480人でした。来店手段で商圏人口は桁が変わります。

小売店の立地チェック項目と目安

小売店の立地は、商品に合った商圏の広さ・通行量・客層の3つで判断します。表の目安は経験則で、合否の基準ではありません。

「お金の使われ方」のページでは、業種別の売上構成を全国平均と比べられます。小売にお金が多く回る街か、飲食や交通など別の業種に回る街かを見ると、出店の向き不向きが読みやすくなります。

小売店・物販店の立地チェック項目
チェック項目確かめ方目安(経験則)
商品に合った商圏人口到達圏の人口を商品タイプ別に見る最寄品は徒歩・自転車圏、買回り品は車・電車圏で数える
前面道路の通行量道路の面ごとの歩行者・車を比べる店頭が通行の多い面に向いていること
地元型か広域型か決済者の居住都道府県地元が3割未満なら来街者向けの品ぞろえを検討
価格帯の妥当性決済者の年収と全国平均の比較想定価格帯と客層の年収がかけ離れないこと
平日と休日の差時間帯ページ休日に人が増える立地は、土日の品出し・人員を厚くする
競合と集積現地で同業・関連業種の店を確認集積が来店理由になるか、競合になるかを見極める

目安は一般的な経験則です。

小売店の立地選びでよくある失敗パターン

小売店の失敗は、商品と商圏の広さが合っていないときに起こりやすいです。代表的なパターンを挙げます。

失敗を避けるには、まず自分の商品が最寄品か買回り品かを決め、それに合った範囲の人口と客層を数字で確かめることです。そのうえで、現地で入りやすさと競合を確認します。

  • 最寄品の店なのに、住民が少ない来街者型の立地を選んだ。
  • 買回り品の店なのに、駐車場がなく車で来る客を取り込めなかった。
  • 人通りは多いが、通る人の多くが観光客で、品ぞろえと合わなかった。
  • 決済者の年収を確かめず、価格帯が高すぎた(または低すぎた)。
  • 大型店や同業の集積を調べず、価格で競り負けた。

小売店の候補地を商圏カルテで確かめる

商圏カルテは、住所を入れるだけで、到達圏人口、道路の面ごとの通行量、業種別の売上構成、決済者の年代・年収・居住地、業態の向き不向き判定をPDFにまとめ、24時間以内にメールでお届けします。

はじめての1回は無料でフル版をお試しいただけます(1社1回まで・自動課金なし)。売上の見込みを立てたい場合は、商圏から売上を予測する方法もあわせてご覧ください。詳しくは商圏カルテのページをご覧ください。

この記事の調査を、住所を入れるだけで。

「商圏カルテ」は、調べたい住所を入れるだけで、その場所の商圏をまとめたPDFが24時間以内に届く商圏調査レポートです。現地調査も図面もいりません。

  • 半径500m・1kmの居住人口と昼間就業者数、昼夜間人口比
  • 徒歩・自転車・車の到達圏人口、前面道路の歩行者と車の通行量
  • 決済データで見る客層(年代・年収)と、お金の使われ方
  • 業態の向き不向き判定と、現地確認チェックリスト(全14ページ)

はじめての1回は無料です(フル版・1社1回)。2回目以降は1件3,980円(税込)。

商圏カルテのサンプル(京都タワー周辺)1ページ目
FAQよくある質問。

よくある質問。

最寄品中心の店なら徒歩5〜10分・自転車10分程度、買回り品なら車や電車で20〜30分程度が目安です。専門品や高額品はさらに広い範囲から人が来ます。いずれも経験則なので、到達圏で人口を確かめてください。

人通りは大切ですが、通る人が自分の商品を買う客層かどうかが重要です。決済者の年代・年収や居住地を見ると、地元客中心か来街者中心かが分かります。商品と客層が合っているかを確かめてください。

判定は立地の特徴を示す参考情報で、出店の可否を決めるものではありません。判定の理由を確かめ、自分の品ぞろえや戦略で補えるかを考えてください。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

最寄品は食品や日用品など、近くで頻繁に買う商品です。買回り品は衣料や家具など、複数の店を比べて選ぶ商品です。最寄品は商圏が狭く、買回り品は商圏が広くなる傾向があります。